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街暦 #8


松本力(写真)←襟草丁(文)


松本力さん


二つに折った白い紙の折り目にインクを垂らし、再びその折り目で畳み、圧をかけてからまた開く。さて、何に見えるでしょう。


十代半ばから後半にかけて心理学に興味を持ち、関連書籍を調べたり読んだりしていました。ただ(と言うべきか、だから、と言うべきか)、雑談や話題として盛り上がりそうな所謂「心理テスト」はキライで、質問を持ってこられるや否や、のらりくらりと誤魔化す答えばかりを考えていましたが、滑稽哉そのこと自体が既に自己を表しているのであろうという感覚はありました。


落ちていた「何か」が「何か」に見えて驚いて、しかしよくよく目を凝らすと全く別のもので、なぜそれに見えたのか立ち止まってつい観察してしまう。脳は外界を単に映しているのではなく、やはり、もっと複雑です。

襟草丁より


街暦

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text by Tei Erikusa

photo by Chikara Matsumoto


写真と書簡で往復する #往復写簡

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