往復写簡 #69
襟草丁(写真)←松本力(文)
襟草丁さんへ
ああ、やはり、ふしぎだなっておもう。どこかにいっていて、たそがれか、かはだれときに、くもとしょうじょならぬ、くものしょうじょたちの、あおざめたひょうじょうのアニメーションに、なにかをいうでしょう。おもいもがけず、あのたてものは、ぎんがステーションで、これから、しゅっぱつするてつどうに、まにあったらいいなとおもう。きみがてをふってくれているのが、わかるようなきがするから、ぼくもてをふりかえす、みえなくても。はじまりをおわりからおもうとき、はじまるまえにおわっていたような、おわってからはじまったように、しっているのを、なぜだか、しらないけれど、ときどき、ふしぎだなっておもう。くろはくろ、あおはあお、ももいろはももいろ、いままでの、こころのいろだから、うつくしいとおもう。よるでもない、あさでもない、しじまのスクリーンに、うつ久しい、写くしい、ゆめをみる。もう、なにもいわなくてもいいことがある。
松本力より
text by Chikara Matsumoto photo by Tei Erikusa 写真と書簡で往復する #往復写簡
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