往復写簡 #59
襟草丁(写真)←松本力(文) 襟草丁さん 夢をみた。夢の中で時を超える。何もおこらなかったのは、何かがおこったあとだからだろうか。その日、その時、その場に戻ることはできないけれど、時間に後先があるのではなく、意味の中に生きてこそ、その後先を再び知ることはできる。その瞬間に強...
往復写簡 #58
松本力(写真)←襟草丁(文) 松本力さん 空を見上げる、否、空は見上げるものだから、空を見るでも通じるのか、ただそれは地上から空を見ている前提で、仮に宇宙空間それこそ国際宇宙ステーションにいたならば空は見下げるものなのか、そもそも空の定義とは何なのかカーマンラインの内側か、...
往復写簡 #57
襟草丁(写真)←松本力(文) 襟草丁さん 白兎を追え、仮想現実を象徴的主題にした1999年の映画の四作目を観に行ったが、1967年産のぼくの20年をも回想して、二兎を追う者は一兎をも得ずならぬ一兎を得た者は二兎をも追えずなのか、韓非子の説話「守株」を黒い鶩たちがうたう唱歌「...