往復写簡 #3
襟草丁(写真)←松本力(文) 襟草丁さん ブルーブラックな時計が、あと八分で正午を告げた。 十六度の少しひんやりとした室内をボーンときこえない音が伝わってきた。 そして、朝の七時過ぎには、この写真を撮らせてくれたような、八分前に太陽をでた光をみた。...
往復写簡 #2
松本力(写真)←襟草丁(文) 松本力さん 一年前の今頃は小さな絵を一日一枚描いていました。 題材を日常の景色の中に探すことで視点が増え、それに伴い以前にはなかった気づきも増えました。 他方で「私」が持ち得る視点に上限があるならば、失った視点もあるのだろうかと空想しましたが、...
往復写簡 #1
襟草丁(写真)←松本力(文) 襟草丁さん さて、ていさんが、このプロジェクトのUMUの頁で話してくれたように、明日、私はいないかもしれないということを考えていた。 今日みるものを、明日はもうみることがない、ぼくもいた。...