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往復写簡 #6


松本力(写真)←襟草丁(文)



松本力さん


うわのそら。


これまで特に気に留めなかった言葉の響きが、不意に不思議に感じる時があり

「うわのそら」と音が不可思議に迫ってきました。


いつでも上にある空と、何事かに心を奪われている「うわのそら」。


空の上と注意が別に向いている様子が喩えとして結びついているさまが

妙に可笑しく、

虚に見えても脳裏は思考に満ち満ちている落差を妙に可笑しく感じました。


先日、目を開かれる論に触れ自らの論と攪拌していたら、

そのことで注意が散漫になりました。


うわのそら。


その論とは、

持説「環境や社会のあり様と密接に関わっている日々の行為は思考性に影響する」

を前提に、ならば近代は石油依存型思考、

そして、デジタル情報化社会の現代は二進法的思考かと思い至りました。


では、この先は?


みどりいろの発光体が、行っていいよと合図を送っています。

進むことも戻ることも向かうことに変わりない、と、あえて呟く夜です。


襟草丁より

text by Tei Erikusa photo by Chikara Matsumoto 写真と書簡で往復する #往復写簡


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