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町を掘る #2


松本力(写真)←襟草丁(文)



松本力さん

脳は時に誤作動を起こします。

夜に向かう黄昏時の一瞬を朝焼けのようだと思った途端に時間が巻き戻ったり、小春日和にまさに春のようだと躁状態で光景に身を委ねていたら月の感覚が狂ったり、違う違う、はたと気づいて外界とのズレを修正します。


ルーティンが崩れる、行為が時間の内におさまらない、ストレスに感じる出来事も時間の尺度を変えることで、そのストレスから脱け出せます。ルーティンの崩れは普段ではない短いスパンの出来事であり、一日の内におさまらない行為も二日或いは三日ならおさまるかも知れず、個別の事柄ではなく大きな流れの中の事柄として捉えればさして問題ではありません。


時空と上手に付き合う。「見上げる」という行為の心理作用はいつだって有効に働きます。


襟草丁より



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text by Tei Erikusa

photo by Chikara Matsumoto


写真と書簡で往復する #往復写簡

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