往復写簡 #16
松本力(写真)←襟草丁(文)
松本力さん
足元の茂みに螺旋構造のおもしろい花を見つけました。おもしろさをしげしげ眺めていた翌日に偶々その花の名を知り、さらにおもしろさを噛み締めました。
ゴボウの種を蒔いたら、フキが生えてきました。無論フキが生えてくるはずはありません。調べると、ゴボウもフキも同じキク科で、同時にゴボウはアザミ見たような花をつけると知り、そこからアザミもまたキク科であると知りました。
突如として結びついた線が浮かび上がる時もあれば、手繰るように線が結びつく時もあります。妙な間で妙な発見をする閃きに似た感覚は、全く別々と思える事柄も、もしかしたら脳の領域的には近く、その所為かもしれません。人は何を偶然と感じ、何を必然と呼ぶのでしょう。
わずかな動きを分解し分析し、洒落た隠喩を探りながら、寄るを夜と言いかえる遊びを思いつきました。
立ち夜。近くに夜。
蝶々が花に夜。
襟草丁より
text by Tei Erikusa photo by Chikara Matsumoto 写真と書簡で往復する #往復写簡
#erikusatei #襟草丁 #matsumotochikara #松本力 #arinomiproject #無 #umu #なぜなにもないのではなくなにかがあるのか #whynotnothing #存在 #眼差し #時空 #過去 #現在 #未来
Comments