未来は過去にある。Future lies in the past.
メキシコへつづく空。
夜明けは夕暮れの向こう側にやってくる。
いろんな者が去来する。
遠くてみえないが、二羽の鳥が電柱の天辺にいる。
A sky flows to México.
A dawn come behind dark.
A lot of someone come and go.
A pair of birds is on the pole.
いままでにあったことが、これからおこることになるかはわからない。
ずっとまえにあらわれたことが、いまになってやっとわかる日がくる。
よいことも悪いことも等しいというのなら、概ねよいほうへ舵を取る。
時空は流れているから、 さようならをいって、それから出会うだろう。
2014年の8月に訪れたメキシコで、
ぼくらは友達たちのおかげで無事に過ごすことができたけれど、目を閉じると、あの街角や電車やそこで毎日暮らしている人たちをありありと想う。
知らなくてもおきていることを、いま知っていくことになる。
ことは起きるのではなくて、なにかが起こそうとしている。
おもてとうらはひとつだろうか、未来は過去にあるだろうか。
無意味なことのつながりであっても、意味をつくっていくなら、暗くてはならないだろうな。
というわけで、空を、雲気をながめる考現学です。