往復写簡 #30
松本力(写真)←襟草丁(文) 松本力さん いつの時代も表現は受け手に様々に解釈されます。世界一短い文学もまた然り。ただ同時に、普遍性と汎用性を含有しています。ある単語が持つ背景を連綿と受け継ぎつつ、その単語が内包する意味の力を借りて文学する。それは他者とイメージを共有するツ...


往復写簡 #29
襟草丁(写真)←松本力(文) 襟草丁さん 道は未知に、石は意志に通ずるかな。 梨は無しに通ずるといって、ありの実と言い換える、言霊思想の言挙げのように、「何もないのではなく何かがある」「みえるものなかにみえないものがある」と、互いのまなざしと意志を明示することで、不思議な心...


往復写簡 #28
松本力(写真)←襟草丁(文) 松本力さん もういいかい。まあだだよ。 あの子がほしい。あの子じゃわからん。 そうだんしよう。そうしよう。 幼い頃のあそびは切なく、あの切なさはきっと私の中の劣等感で、死ぬまで眠ったり目覚めたりを繰り返す劣等感なのだと、今でも感じています。...

