

町を掘る #3
襟草丁(写真)←松本力(文) 襟草丁さん 少し影がある。 杜子春なら、仙人と出会った次の夕暮れに、西日が落とす自分の頭の影の場所を掘る。 止まれは、急に止まれない。 道路の標示は呪文のように効いていて、車なんか運転しない子どもの頃からのスリル満点の記号論だった。この白線から...


町を掘る #2
松本力(写真)←襟草丁(文) 松本力さん 脳は時に誤作動を起こします。 夜に向かう黄昏時の一瞬を朝焼けのようだと思った途端に時間が巻き戻ったり、小春日和にまさに春のようだと躁状態で光景に身を委ねていたら月の感覚が狂ったり、違う違う、はたと気づいて外界とのズレを修正します。...


町を掘る #1
襟草丁(写真)←松本力(文) 襟草丁さん 町を掘るという比喩の抽象性について、この町での「往復写簡」の観点「過去を呼び覚まし、未来を見据えるように、この場所性を眺める」コトを共有した。然し、未だみえない関係性において、どんなヒト・モノ・コトをみようとするのか。夏の終わりの暑...